外国人と会話が弾む3つの質問テクニック

なぜ「質問力」で会話が変わるのか
「外国人と会話したいけれど、沈黙してしまう」「YesやNoで答えられて話が終わってしまう」――そんな経験はありませんか?語学を学ぶ人の多くが、単語や文法を一生懸命覚えたのに「実際の会話ではなかなか盛り上がらない」と悩みます。これは、語学力だけの問題ではなく「質問の仕方」に大きく関係しています。
会話はキャッチボールに例えられます。ボールを投げる=質問、ボールを返す=回答。このキャッチボールが続くと会話は弾みますが、投げ方(質問の仕方)が悪いと、すぐにボールが止まってしまいます。
例えば、海外旅行で外国人に話しかけたとき、こんなやりとりをした人は少なくないでしょう。
せっかく勇気を出して話しかけたのに、会話が広がらない。これは質問の内容が「YesかNoか」で終わるものだからです。
実は、ちょっとした工夫で会話は大きく変わります。
質問の仕方を工夫するだけで、相手が自分のことをもっと話してくれるようになり、気づけば会話がどんどん盛り上がっている――!!!!
この記事では、外国語をこれから学びたい人も、すでに学んでいる人も、外国人との会話に困っている人もすぐに使える 「3つの質問テクニック」 を紹介します。
会話が続かない理由
語彙や文法力だけに頼るから
多くの日本人は「英語(または外国語)が話せないのは、単語や文法を知らないから」と考えがちです。もちろん基礎知識は必要ですが、それだけでは不十分です。語彙や文法をたくさん知っていても「どんな質問をすれば会話が続くか」を知らないと、沈黙は避けられません。
「間違えたら恥ずかしい」という心理
日本人特有の「正しく話さなければ」というプレッシャーも、会話を止める大きな原因です。
たとえ完璧な文法でなくても、相手に興味を持って質問すれば十分に会話は成り立ちます。外国人は多少の間違いを気にしません。それよりも「あなたが自分に興味を持っている」という姿勢に喜びを感じます。
「Why」で質問すると会話が止まりやすい
多くの日本人が使いがちなのが「Why(なぜ)」の質問です。
一見よさそうですが、実際には「Because it’s delicious.」「Because I need it.」など短い答えで終わってしまうことが多いです。
「Why」は理由を一言で説明できてしまうため、会話が広がりにくいのです。
文化的な会話スタイルの違い
日本では「空気を読む」文化が強いため、あまり多くを語らないことがあります。しかし海外では「自分の経験や考えをシェアすること」が会話の基本です。
つまり「Yes/Noで終わる質問」では、会話のリズムが噛み合わなくなってしまうのです。
外国人と会話が弾む3つの質問テクニック
ここからは、外国人との会話を自然に広げるための具体的な質問テクニックを紹介します。大きなポイントは3つだけ。これを意識するだけで「沈黙が続く会話」から「相手がどんどん話したくなる会話」へと変わります。
①「Why」よりも「How」を聞く
なぜ「How」が効果的なのか?
「Why(なぜ)」は理由を一言で答えられるため、会話が止まりやすいと前章で説明しました。その代わりに「How(どうやって)」を使うと、相手がストーリーを話すきっかけになります。
例1:日本に興味を持った理由を聞く場合
▲会話が弾まない例:Why do you like Japan?(なんで日本が好きなの?)
→ Because it’s interesting.(面白いから。)
⭕️良い例:How did you get interested in Japan?(なぜ日本に興味を持ったのですか?)
→ When I was a kid, I watched Japanese anime. Then I wanted to learn more about the culture.(子どもの頃、日本のアニメを見て、それから文化に興味を持ったんです。)
「How」で聞くことで、相手の体験や背景が出てきます。そこから「どんなアニメを見ていたの?」「そのアニメはあなたの国でも人気?」など、さらに深掘りできます。
例2:学習のきっかけを聞く場合
▲会話が弾まない例:Why are you studying Japanese?(なぜ日本語を勉強してるの?)
→ Because I need it for my job.(仕事に必要だから。)
⭕️良い例:How did you start studying Japanese?(どのように日本語の勉強を始めたの?)
→ My company sent me to Japan for training. At first, it was very difficult, but my coworkers helped me.(会社の研修で日本に来て、最初は大変だったけど同僚が助けてくれました。)
相手のエピソードが出てきやすくなり、自然に会話が広がるのです。
②Yes/Noで終わらない質問をする
「オープンクエスチョン」が会話を広げる
Yes/Noで答えられる質問(クローズドクエスチョン)では会話は続きません。そこで、What / Which / Where / When などを使った「オープンクエスチョン」に変えることが大切です。
例1:食べ物の話題
▲会話が弾まない例:Do you like sushi?(寿司は好き?)
→ Yes.(終了…)
⭕️良い例:What Japanese food do you like the most?(日本食で一番好きなのは何?)
→ I love ramen. Especially tonkotsu ramen from Fukuoka.(ラーメン!特に福岡の豚骨ラーメンが好きです。)
ここからさらに「どこで食べたの?」「自分もその店に行ったことあるよ!」と話が広がります。
例2:旅行の話題
▲会話が弾まない例:Have you been to Kyoto?(京都に行ったことある?)
→ Yes.(会話終了)
⭕️良い例:What did you enjoy the most in Kyoto?(京都で一番楽しかったことは?)
→ The temples were beautiful, but I also enjoyed trying matcha sweets.(お寺も良かったけど、抹茶スイーツを食べたのが楽しかったです。)
「What」を使うと、相手の感情や体験が引き出せます。
③自分の経験を交えて質問する
質問攻めにならない工夫
ただ質問を繰り返すだけだと、インタビューのようになってしまい、相手は疲れてしまいます。そこで、自分の経験を少し話してから質問すると、相手も答えやすくなります。
例1:旅行経験を交えて
▲会話が弾まない例:Have you been to Osaka?(大阪に行ったことある?)
⭕️良い例:I went to Osaka last month. I loved the food, especially takoyaki! Have you been there?(先月大阪に行きました。食べ物が最高で、特にたこ焼きが美味しかったです!あなたは行ったことありますか?)
こうすると「自分も食べたよ!」「まだ行ったことないけど行きたい」など、相手が自然に返してくれます。
例2:学習経験を交えて
▲会話が弾まない例:Do you study Japanese every day?(毎日日本語を勉強してる?)
⭕️良い例:I try to study Japanese every day, but sometimes I’m too busy. How about you?(私は毎日日本語を勉強しようとしてるけど、忙しくてできない日もあります。あなたはどうですか?)
共感が生まれ、相手も安心して自分の状況を話してくれるようになります。
まとめ:3つの質問テクニック
①「Why」より「How」を聞く
②Yes/Noで終わらない質問をする
③自分の経験を交えて質問する
この3つを意識するだけで、外国人との会話はぐっと広がります。
実際の会話シーン別 応用例
外国人と会話するとき、「場面」によって話題や雰囲気は大きく変わります。旅行先での会話と、ビジネスでの会話では当然求められる内容も違いますよね。ここでは、先ほど紹介した3つの質問テクニックを シーン別にどう使えばよいか を整理してみましょう。
旅行先での会話
旅行先では「食べ物」「観光地」「文化体験」が定番の話題です。
▲会話が弾まない例
-
You: Do you like Japan?(日本が好きですか?)
-
Foreigner: Yes.(はい)
(終了…)
⭕️良い例
-
You: I went to Kyoto last year. The temples were beautiful. How about you, have you visited Kyoto?
(京都に去年行ったんだよね。寺院がとっても綺麗だったよ!あなたは京都行ったことある?) -
Foreigner: Yes! I loved Kiyomizu-dera. I also tried wearing a kimono.
(はい!清水寺が大好きでした!着物きたから疲れたよ〜) -
You: That sounds fun! Which color kimono did you choose?
(わあ!楽しそうだね!何色の着物を選んだの?)
👉 ポイントは「自分の体験を少し入れてから質問」すること。旅行トークは写真や食べ物の名前をきっかけにすれば簡単に広がります。
留学・語学学習の場面
語学学校や国際交流イベントなど、学習者同士で出会う場では「勉強法」や「きっかけ」が会話の中心になります。
▲会話が弾まない例
-
You: Do you study Japanese?(日本語の勉強をしてますか?)
-
Foreigner: Yes.(はい)
(終了…)
⭕️良い例
-
You: I started learning English because I want to travel abroad. How about you? Why did you start learning Japanese?
(私は外国に旅行したくて英語の勉強を始めたんだ!あなたはなんで日本語の勉強を始めたの?) -
Foreigner: I love Japanese games and anime, so I wanted to understand them without subtitles.
(私は日本のゲームやアニメが大好きで字幕なしで理解したいと思ったから日本語の勉強を始めたよ!) -
You: Oh, which game is your favorite?(おお!なんのベームがお気に入りなの?)
👉 「How did you start〜?」や「Which〜?」を使うことで、相手のパーソナルなストーリーが出てきます。共感ポイントも見つけやすいですね。
ビジネスシーンでの会話
海外の同僚や取引先と話す場合は、カジュアルな雑談も重要です。緊張しやすい場面だからこそ、簡単な質問テクニックが役立ちます。
▲会話が弾まない例
-
You: Do you like working in Japan?(日本での仕事は好き?)
-
Foreigner: Yes.(はい)
(終了…)
⭕️良い例
-
You: I often find Japanese working culture very unique. How about you? What differences do you notice compared to your country?
(日本の仕事環境は、とてもユニークだと感じることが多いです。あなたはどう思いますか?あなたの国と比べて、どんな違いを感じる?) -
Foreigner: In my country, we usually finish work earlier. But in Japan, people stay longer at the office.
(私の国では、いつも早めに仕事が終わるけど、日本はオフィスに長くいることが多いよね。) -
You: I see. How do you feel about that?
(なるほどね・・・!それについてどう思う?)
👉 「文化の違い」や「仕事の進め方」はビジネスシーンで自然に話せる話題。相手に尊敬や興味を示しながら質問すると関係構築にも役立ちます。
オンラインレッスンでの会話
外国語を学ぶ場としてオンラインレッスンを利用する人も増えています。先生やクラスメイトと会話を弾ませると、学習効果がぐんと上がります。
▲会話が弾まない例
-
Student A: Mika, do you like Australia?(みか!オーストラリアは好きですか?)
-
Mika: Yes.(はい)
(終了…)
⭕️良い例
-
Student: I’m studying Japanese because I want to work in Japan. How about you? Why did you decide to teach Japanese?
(私は日本で仕事がしたいと思って日本語を勉強しています。あなたはどうですか?なぜ日本語を教えようと思ったの?) -
Teacher: Because I wanted to share my language with students from around the world.
(自分の言語を世界中の学生にシェアしたいと思ったからだよ。) -
Student: That’s great! What’s the most fun part of teaching?
(おお!素晴らしいですね!教えていて何が一番面白いですか?)
👉 レッスン中は「How」「What」「Which」を積極的に使い、自分の学習体験も織り交ぜながら質問すると自然な会話練習になります。
シーン別応用のまとめ
旅行:自分の体験を話してから質問する
留学・学習:学習のきっかけや好きな文化を掘り下げる
ビジネス:文化や働き方の違いを聞く
オンラインレッスン:学びの理由や楽しみを共有する
これらのシーンに合わせて質問を工夫すれば、どんな場面でも会話が止まらず、相手との距離がぐっと縮まります。
会話を楽しむためのマインドセット
外国人との会話をスムーズにするためには、質問テクニックだけでなく「どんな気持ちで会話に臨むか」もとても大切です。ここでは、会話を楽しむためにぜひ意識してほしい4つの心構えを紹介します。
完璧な文法を目指さなくていい
多くの日本人は「間違えたら恥ずかしい」と思ってしまい、話すことをためらいがちです。しかし、外国人と会話するときに必要なのは「完璧な文法」ではありません。
多少の間違いがあっても、相手は気にしません。それよりも「一生懸命伝えようとしている姿勢」が評価されます。むしろ、完璧さを気にして沈黙してしまう方が会話は途切れてしまいます。
👉 大切なのは“正しさ”より“伝わること” です。
質問は「相手を知りたい」という気持ちを表すもの
質問は単なる情報収集ではありません。「私はあなたに興味があります」「あなたの話を聞きたいです」というメッセージです。
例えば、相手の国の文化について質問すると、相手は「自分の国に関心を持ってくれている」と感じ、嬉しくなります。その気持ちが会話の熱を高めます。
👉 質問=相手を尊重するサイン だと考えましょう。
間違えても笑って次に進む
言葉が出てこなかったり、発音を間違えたりすることは誰にでもあります。そのときに「失敗した」と落ち込む必要はありません。
むしろ、相手と一緒に笑い合えたら、それは立派な「コミュニケーション成功」です。外国人もあなたの努力を理解してくれるので、そこからむしろ距離が縮まります。
👉 会話は試験ではなく交流。間違いはむしろ会話を和ませるチャンスです。
「何も言わない」より「少しでも話す」
沈黙は相手を不安にさせます。言葉が出なくても、単語だけでも、ジェスチャーを交えてでも「何か話そうとする姿勢」が大切です。
「えっと…」と考えている時間が長くなるくらいなら、簡単なフレーズでも口にしてみましょう。そこから会話は自然に続いていきます。
👉 話さないより、話してみる方が100倍価値がある のです。
まとめ:会話を楽しむ心構え
①文法の完璧さより「伝えようとする姿勢」
②質問は「相手に興味がある」ことの表現
③間違えても大丈夫、むしろ距離が縮まる
④沈黙よりも一言でも話してみる
この心構えを持っていれば、先ほど紹介した質問テクニックはさらに効果を発揮し、外国人との会話がもっと楽しく、もっと身近なものになります。
実践の場をつくろう!
語学学習の大きな壁は「インプットはできても、アウトプットの場がない」ことです。
独学で単語や文法を覚えても、外国人と会話する機会がなければ「使える力」にはなりません。
会話は「実践」こそが最大の学びです。質問の仕方も、実際に外国人と話しながら練習してこそ自然に身につきます。
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「あ、会話ってこんなに続くんだ!」という体験が、きっとあなたの自信になります。
まずは1回、仲間と学ぶ楽しさを体験してみませんか?
この記事では外国人との会話を弾ませるための3つの質問テクニックを紹介してきました。
①「Why」よりも「How」を聞く
②Yes/Noで終わらない質問をする
③自分の経験を交えて質問する
この3つを意識するだけで、会話は驚くほど広がります。
さらに、会話を楽しむための心構え
①「完璧を求めない」
②「相手への興味を示す」
③「間違えても笑う」
④「沈黙より一言」
を持つことで、外国人との交流はもっと気軽で楽しいものになります。
外国語を学ぶ目的は、テストで点を取ることだけではありません。
「人と人をつなぐ会話を楽しむこと」こそが、学びのゴールです。
今回紹介した3つの質問テクニックと心構えを意識すれば、あなたの会話はきっと変わります。
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